忘れられない日

いろいろな日がありますが3月11日は忘れられない日の一つです。

私は前職で震災復興応援ということで福島市に転勤しておりましてわずか2年間ですが建築の開口部関係で仕事しておりました。

引っ越した日の晩に遭遇した震度5の揺れは、鉄鋼造アパートの2階ということもあり、ものすごく揺れて恐ろしかったのは今でも忘れられません。

全体的に壊れてしまった町の復旧で仕事が回せないほどたくさんありまして、中には応急仮設住宅のメンテナンスですとか、当時建築がはじまっていた復興住宅の準備ですとか、衣・食・住の住、今日住むところ・寝るところの無い方々の苦労を目の当たりにしました。

当時毎日のように一緒にいたビジネスパートナーの方の話がいまでも心に残るのが、小学生の育ちざかりの子供たちが、震災のあった後なにがいちばんうれしかったか、と聞かれたとき、選んだのが「牛乳」だっだそうです。まだ雪もちらつく寒さ残る季節でしたが、地震が起き、停電があり、交通も麻痺して、冷蔵庫もなく、学校も避難所にかわり給食もなくなった。お店で牛乳も手に入らない。今まで当たり前にあったものがある日とつぜん無くなって、とてもショックだったそうです。

そんなとき駆け付けてくれた友人が両手にスーパーの袋いっぱいに牛乳を持ってきてくれてどんなにうれしかったか、、、という話です。一緒に飲みに行ったときはその方は必ずこの話で涙していたのが忘れられません。

中越地震も中越沖地震も、ウクライナ危機もそうですが、当事者にしかわからない苦労が山ほどあると思います。

3月11日の今日、このことを思い起こして息子と二人で、妻と妹を守るための防災訓練をした日でした。

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