やさしい気持ち

私はトイレに長居するのが好きじゃありません。

なぜなら、小さいころ、5人家族で、トイレが家に一つしかなく、にもかかわらず父は毎朝、必ず新聞を読みながらトイレにこもり、自分が新聞を読み終え、かつ、自分のがスッキリ出きるまで居こもる、という悪癖(笑)を繰り返していました。当時子供だった私達兄弟としても学校へ行く時間が迫っているのにトイレが空かないという恐怖の時間を過ごしており、学校でトイレするのも気恥ずかしいお年頃だった私は夕方まで我慢し続けるという大腸にやさしくない地獄の日々を送っていました。昔の写真をみるとなぜか内股になって我慢顔した顔が多い私。きっとそのせいだったのかもしれません。

前置きが長くなりました。

今朝トイレに入りましたところ稲中卓球部のマンガが置いてありました。7巻です。ちょうど紙巻き器の棚台の上にあって、ㇲッと手に入ってきました。ペラリ。

それから30分、すっかりトイレにこもってしまいました。

おそろしい破壊力です。

ページをめくる手が止まりませんでした。

当時の父にとってあの新聞は、今の私のまんが稲中卓球部の様な物だったのかもしれない、と思うと、ちょっとはやさしい気持ちになれました。よい子のみなさんはトイレで書物を読まないようにしましょう。

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